斎藤富蔵展
会期 2016年2月14日〜4月10日
主催 宇都宮美術館 下野新聞社




宇都宮美術館が動いた理由 ― 公立館の「本気」は偶然ではない
宇都宮美術館は国内屈指のシュルレアリスムコレクションを誇り、ルネ・マグリットの至宝《大家族》を所蔵する名門です。

公立美術館の企画は学芸員 → 委員会 → 教育委員会 → 市議会という厳格な稟議を経て承認されます。

斎藤富蔵展は、一人の情熱ではなく、複数の専門家が「文化的意義あり」と判断した結果です。
 無名作家に分厚い図録を制作するのは極めて異例。
これは 「後世に残すべき作家」への学術的評価の確定宣言 です。

マグリットとの思想的連動
宇都宮美術館が《大家族》を所蔵していることは象徴的です。
その想的系譜を日本で継ぐ存在として、斎藤富蔵を位置づけた可能性が極めて高い。
これは単なる展覧会ではなく、美術史の再構築プロジェクトです。

宇都宮美術館初代館長・谷新氏が陣頭指揮した回顧展
本展は、政治的・名誉職的な館長ではなく、コンテンポラリーアート・市場・国際展を熟知する“批評家出身の本物の館長”谷新氏が陣頭指揮した回顧展です。

谷新氏は、
「みづゑ」「美術手帖」で現代美術批評
パリ・ビエンナーレ(1977)作家推薦
ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館コミッショナー(1982・1984)
光州ビエンナーレ(2000)アジアセクション・コミッショナー
水と土の芸術祭 総合ディレクター(2018)
伊藤公象・川俣正・田窪恭治・堀浩哉・彦坂尚嘉・北山善夫ら、日本の現代美術の本流を世界へ紹介してきた人物です。その谷新氏が、斎藤富蔵を “美術史的必然” として位置づけた。
これは地方館の企画ではありません。美術史の選者が選んだ作家です。